- 建築物の建築または特定工作物の建設に伴う、土地の形質変更(切土盛土など造成行為)に使用できます。
- 準拠する法令は、都市計画法・建築基準法・宅地造成等規制法で、鉄筋コンクリート造の擁壁に該当します。
- 宅地造成等規制法施行令第14条の規定に基づいた、国土交通大臣の認定製品(国近整都整第32号)です。
- 大臣認定の要件である、同法施行規則第5条第2項におけるプレキャスト鉄筋コンクリート部材の製造工場として、公益社団法人全国宅地擁壁技術協会の認証証明(18-24)を取得しています。
- 許認可手続きを簡素化
大臣認定の条件下では、造成工事における技術基準を満たしているため、構造に係る図面や計算書が不要となり、許認可手続きを簡素化できます。 - 健全な品質保証体系
製造工場“認証証明書”取得で、工場における資材管理・製品管理・設備管理(検査,製造用)や施工現場における築造指導など、一連の品質管理体系を健全に構築・維持して安全・安心をお届けします。 - 地震への備えは万全
中地震用(震度5程度)の“Ⅳ-1型”と、大地震用(震度6~7程度)の“Ⅳ-2型”があり、宅地造成の耐震化が図れます。 - 製品高さの種類が豊富
標準製品の高さは、“最小1mから最大3m”まで100mmピッチ(一部50mmピッチ)としており、擁壁高さ(根入れ深さ除く)の設定が経済的に行えるなど、設置現場への適応性に優れています。 - コーナー部も大丈夫
屈折部に対応する製品、“コーナー90°”と、“コーナー135°”があり、標準製品(直線部)と一体的に築造できます。 - 施工面への配慮
製品の“専用吊り金具”や「築造仕様書」を揃え、造成工事の安全施工を支援します。
- 15ton門型クレーン
- 鋼製型枠
- Ⅳ2型-H2000
- 造成完了
大臣認定条件
認定趣旨
「ニューウォルコンⅣ-1型、及びⅣ-2型」擁壁については別記各号に定めるところによる場合は、宅地造成等規制法施行令第14条の規定に基づき、同法施行令第6条第1項第2号及び第7条から第10条までの規定による擁壁と同等以上の効力があるものと認める。・・・・認定番号:国近整都整第32号
製造工場としての適格性
宅地造成等規制法施行規則第5条第2項に基づく、製品の工程管理(品質・性能の保持)が適切な製造工場であることを示す“認証証明書”を、登録認証機関の公益社団法人全国宅地擁壁技術協会(ARE)から取得しています。・・・・認証番号:18-24
設計条件
◇ 土質
- ・背面土及び基礎地盤の内部摩擦角は、25°以上であること。
- ・但し、土質試験による実況確認を行わない場合は、背面土が「砂利又は砂」、基礎地盤が「岩、岩屑、砂利又は砂」である場合にのみ適用できる。
※「 」内の土質は、宅地造成等規制法施行令別表2,別表3による。
◇ 荷重
- ・擁壁上面の水平面上の積載荷重は、10KN/m2以下とする。
※埋め戻し土の沈下を見込む余盛り以上の土羽は、設けてはならない。 - ・フェンス荷重は、擁壁天端から高さ1.1mの位置に、1.0KN/mの水平荷重が作用するものとする。
◇ 地震時の設計震度
- ・水平震度は、kh=中地震0.2,大地震0.25、垂直震度(kv)を作用しないものとして、土圧係数の算出は、物部・岡部式による。
◇ 必要地耐力
- ・必要地耐力表による。
製品規格
ニューウォルコンⅣ型
※プレート連結タイプの認定擁壁です。
製品の詳細寸法とも、製品カタログを
ダウンロードしてご確認下さい。
標準品寸法表 (Ⅳ-1型,Ⅳ-2型)
寸法(mm) | 参考重量 (kg) |
|||
---|---|---|---|---|
H 品名兼用 |
B |
|||
Ⅳ-1型 | Ⅳ-2型 | Ⅳ-1型 | Ⅳ-2型 | |
H-1000 | 750 | 960 | ||
H-1100 | 800 | 1044 | ||
H-1200 | 900 | 1154 | ||
H-1250 | 900 | 1183 | ||
H-1300 | 950 | 1296 | ||
H-1400 | 1000 | 1380 | ||
H-1500 | 1050 | 1462 | ||
H-1600 | 1100 | 1150 | 1625 | 1651 |
H-1700 | 1150 | 1200 | 1709 | 1735 |
H-1750 | 1200 | 1250 | 1764 | 1790 |
H-1800 | 1200 | 1300 | 1961 | 2014 |
H-1900 | 1250 | 1400 | 2045 | 2124 |
H-2000 | 1300 | 1450 | 2129 | 2208 |
H-2100 | 1400 | 1500 | 2489 | 2546 |
H-2200 | 1450 | 1600 | 2575 | 2662 |
H-2250 | 1500 | 1650 | 2633 | 2719 |
H-2300 | 1500 | 1650 | 2911 | 2998 |
H-2400 | 1600 | 1750 | 3026 | 3113 |
H-2500 | 1650 | 1800 | 3113 | 3199 |
H-2600 | 1700 | 1900 | 3511 | 3626 |
H-2700 | 1800 | 1950 | 3626 | 3713 |
H-2750 | 1800 | 2000 | 3655 | 3770 |
H-2800 | 1850 | 2050 | 4061 | 4176 |
H-2900 | 1900 | 2100 | 4147 | 4262 |
H-3000 | 1950 | 2150 | 4234 | 4349 |
コーナー品寸法表 (Ⅳ-1型・Ⅳ-2型兼用) ※L寸法は、目地代5mmを含む。
寸法(mm) | 参考重量 (kg) |
|||||
---|---|---|---|---|---|---|
H 品名兼用 |
B | L (目地代5mm込み) |
||||
90° | 135° | 90° | 135° | 90° | 135° | |
H-1000 | 950 | 1450 | 1350 | 1270 | 1334 | |
H-1100 | 1200 | 〃 | 〃 | 1546 | 1678 | |
H-1200 | 1350 | 〃 | 〃 | 1781 | 1961 | |
H-1250 | 1400 | 1850 | 1750 | 3710 | 4051 | |
H-1300 | 1500 | 〃 | 〃 | 4142 | 4536 | |
H-1400 | 1750 | 〃 | 〃 | 4586 | 5150 | |
H-1500 | 1850 | 2400 | 2200 | 8664 | 9194 | |
H-1600 | 2100 | 〃 | 〃 | 9446 | 10202 | |
H-1700 | 2200 | 〃 | 〃 | 10142 | 10982 |
Ⅳ-1型:中震度用…震度5程度
宅地又はその宅地の建築物等の供用期間中に、1~2回程度発生する確率の一般的な地震。
Ⅳ-2型:大震度用…震度6~7程度
発生確率は低いが、直下型又は海溝型巨大地震に起因する、高レベルの地震。
施工仕様
はじめに
本項での仕様は、概要を説明しています。当ニューウォルコンⅣ型による擁壁の施工(築造)技術を維持向上することを目的として、『築造仕様書』を別途用意しておりますので、詳細はお問合せください。
標準施工図・施工姿
◇ 必要根入れ深きDf
地盤の土質 (内部摩擦角) | 必要根入れ深さ Df |
---|---|
φ<30° | 地表高H1の20/100以上、かつ、45cm以上 |
φ≧30° | 地表高H1の15/100以上、かつ、35cm以上 |
築造事項
◇ 土質の把握
- ・擁壁背面や基礎地盤の土質により、施工(築造)方法が異なります。
- ・設置場所の土質や地盤支持力を十分把握して、認定条件との適合性を確認してください。
◇ 規格外製品の許容値
- ・頭部を斜切りする場合は、天端勾配を25%以下とします。
- ・長さを短くする場合は、1mまでとします。
◇ 製品の据付け
- ・製品底面と基礎との間にモルタルを密に充填して、隙間が生じないようにします。
- ・製品相互の継手部には、5mmの目地幅を確保して、背面の浸透水を排水します。
◇ 製品の連結
- ・隣り合う前壁と底版間に連結金具を架け渡して、ボルトで固定します。
◇ 前壁の目地と水抜き穴
- ・前壁の目地と水抜き穴には、非腐食性のフィルターを貼り付けて、背面土の流出を防ぎます。
◇ 透水マットの代用
- ・透水マットを裏込砕石の代用材として使用できます。
- ・使用時は、「擁壁用透水マット技術マニュアル」(全国宅地擁壁技術協会)に従ってください。
◇ コーナー部
- ・角度が90°と135°の製品があり、標準品(直線部)と同様、かつ一体的に築造できます。
◇ フェンスの設置
- ・現場打ち又はプレキャスト製の基礎を用い、フェンス支柱と前壁を一体化して設置します。
- ・フェンスは、高さを2.0m以下、見付面積率を50%以下としてください。
◇ 背面土の埋め戻し
- ・良質の材料を使用し、所定の敷き均し・締め固め方法で適正に行ってください。
- ・段差部など製品間を連結できない箇所では、製品にズレが生じぬよう十分注意してください。
※上記事項は概要です。その他の詳細事項は、『築造仕様書』に従って施工してください。
指定吊り金具
はじめに
本項での取扱いは、概要を説明しています。当ニューウォルコンⅣ型による擁壁の施工、特に、荷役上の安全確保を目的として、『施工マニュアル』を別途用意しておりますので、詳細はお問合せください。
指定吊り金具
製品の吊り上げには、次の金具を必ず使用してください。
◇ ショルダー
- ・クレーンフックに掛けて使用します。
◇ セフティックス
- ・ショルダーのフックに掛けて使用します。
◇ リフトカップラー
- ・セフティックスのフックに掛けて使用します。
(◇ アンカー:製品の凹みに埋め込み)
- ・リフトカップラーの弧状溝を掛けて使用します。
※上記事項は金具の概要です。その他の手順は、『施工マニュアル』に従い、安全事項を厳守のうえ作業してください。